『睡眠』については、何度か話題に挙げていますが、今回は 格闘家 青木真也さんのコラムを紹介します。
いつもアスリート目線で語られていますので、選手の皆さんは参考になると思います。


睡眠と疲労回復

20代前半までは、睡眠時間が3、4時間でも無理して練習が出来て体調も崩さなかったのですが、30歳を迎える前くらいからなかなか寝付けない&睡眠不足という問題を抱えております。寝たいのに寝付けないという悩みを抱えているのは選手だけでなく一般の方も同じだとは思うのですが、スポーツ選手の場合はパフォーマンスの低下に直結するので重要な問題です。

体調を崩すまで行かなくても、不調気味になって睡眠を欲して睡眠不足というローンをまとめて返すように寝る。何故か10時間もまとめて寝ると調子が戻る。こんな方も多いのではないかと思います。

睡眠の効果は分かっているのに寝付けないでまとめて寝る。はっきり言って非効率なので毎日しっかりと睡眠を取るように心掛けていますが、なかなか解決とはいかない問題です。

睡眠の効果は絶大です。

疲労回復という面で言うと、睡眠(休息)が一番効果は大きいと思いますし、体の成長という意味でも絶大な効果を発揮します。睡眠不足で回復しない状態で練習に向かってもパフォーマンスは下がる一方です。良いパフォーマンスは練習の効率を上げる事にも繋がるので、睡眠が上手く取れる事で全てが上手く回ってくるのではないかと思います。

どうすれば睡眠をスムーズに取る事が出来るのだろうか。

入浴や布団などの対策は沢山あるのですが、どれか一つで劇的に変わるという事は無いのです。良いと思われる事を沢山して、良い方向にもって行くというのが得策なのではないかと思います。

そこで僕が取り入れている方法を書いていきます。これで劇的に解決するという事は無いので一つの方法だと思って出来る範囲でやって頂けたらと思います。

食事は寝る二時間前にしない方が良いと言われますが、生活スタイルや練習スタイルでそれが難しい時もあるので、出来る限り軽い物にしたりミキサーでプロテインシェイクを作ったりで胃腸に出来るだけ負担が掛からないように努力はします。ですが、僕の場合はお腹に何も入っていないと寝付けないタイプなので多少入れた方が良いように感じています。

これも個々で変わってくるというか個々のスタイルを尊重して良いかと思います。寝酒をするという声も聞きますが、お酒を飲めない下戸な僕は分からない領域です。羨ましいというか無い物ねだりですね。

僕のおすすめは半身浴でリラックスして寝る事をお薦めします。

ポイントはぬるめのお湯で入浴する事です。副交感神経を活発にする事でリラックスして睡眠に入りやすくなるかと思います。逆に朝は体を起こしたいので熱めのお湯でシャキッと交感神経にスイッチを入れ替える事と良いと思います。夏場で暑い時は睡眠前に水シャワーで冷やして寝やすくしたりと入浴を上手に使うのはおすすめです。

僕が活用してる方法でこれが一番だと思うのですが、生活リズムを変えない事が一番だと思います。僕の例で言うと、朝の練習がなくても朝は一定の時間に起きるようにしています。その逆も同じで、朝練習で昼の時間が空いても長い時間寝る事はしないようにしています。

どうしても睡眠が欲しい時は30分から1時間仮眠を取る事で対処しています。これを3時間以上寝てしまうと生活のリズムが完全に崩れてしまうのが体感です。休みの日も一定の時間に起きて生活リズムを崩さないというのが重要だと思います。

如何に自分の方法を見つけて睡眠を上手に取るかというのが重要だと思います。

ここまで方法を書いていって最後にこれかと言われてしまうとは思うのですが、寝る努力が一番重要だと思います。ああ。寝付けないと思ったとこで諦めないで寝続ける。これが重要だと思います。寝れない所で諦めずにタブレット端末に手を出さないのも大きな努力です。

如何に睡眠が大切かというのを自分で考えて睡眠に本気で取り組むのが大切、と書いている自分の精神論に落ち着く所が部活で育った人間だなと実感しています。

睡眠はリラックスして疲れを抜くものですから今日も頑張ったーという充実感と一緒に眠るのが一番かと思います。充実感を感じて睡眠を欲するように日々を過ごす。これが上手く回っている時ですね。良いサイクルになっている時は何事も上手くいくと思うので良いサイクルを作る事を心掛けて行きましょう。