人気の笹ケ峰高原「走っても飽きない」 毎日新聞

 夏合宿で妙高市を訪れる社会人や大学生らが増えている。同市は冬のスキー客が大きく減ったため、合宿に使える施設の整備や外に向けたPRなど夏の誘客に力を入れていた。

 市によると、市を訪れた人のうち合宿で訪れた人の正確な人数は把握できないが、市内のグラウンドや体育館などスポーツ施設を合宿で利用した人は、2008年度の1万7920人から12年度の3万3600人に増えている。スポーツ施設を使わずに、路上や遊歩道などで練習するグループもいるため、市は施設以外の利用者も含めた12年度の合宿者は5万2000人と推計している。13年度は約7万人に達すると見込んでいる。合宿には夏を中心に市内外から訪れており、文化系の合宿も含む。

 同市杉野沢(旧妙高高原町)の笹ケ峰高原(標高約1300メートル)も人気のスポット。

 同市杉野沢で民宿を営む山川藤茂さん(67)によると、ここ数年は7月20日ごろから9月末まで陸上部の関係者で満室。同高原には、中国電力(広島市)など有力実業団や明治大や中央大など箱根駅伝常連校の選手たちも姿を見せるという。

 同高原の人気が高まっていることについて、山川さんらは「夏でも涼しく、標高1300メートルは準高地で、長距離系の練習に向いている」と説明する。

 周辺の景観も選手たちを引きつけているようで、山川さんは「走っていても飽きないという声を聞く」と話す。実業団の陸上チームや大学の監督は顔が広く、横のつながりもある。「笹ケ峰高原は練習しやすいと口コミで広がっているようだ」と語る。

 山川さんら地元宿泊業者らは約10年前から草刈りなど同高原のトレーニングコース兼遊歩道の整備を始めた。その成果が出始めた格好で、「5、6年前から夏合宿の客が増えた。冬がダメで、夏合宿の客が来なければお手上げだった」と言う。

 29日には東京理科大陸上競技部の選手、マネジャー約30人も同高原で練習していた。箱根駅伝への出場を目標にしている。理工学部4年の村川嘉彦さん(22)は「自然に近いコースで普段使わない筋肉が鍛えられる。涼しくて走りやすい」と気に入った様子だった。