成人が1日に必要とする量のビタミンDを体内で作るには、北日本ほど長時間の日光浴が必要とされ、冬の札幌市では茨城県つくば市の3倍以上の時間がかかることが、国立環境研究所(つくば市)の研究で明らかになった。30日付の日本ビタミン学会機関誌に発表する。

 ビタミンDが不足すると骨が弱くなったり、高血圧などになったりする危険性が高まる。ビタミンDは魚などの食事からとれるほか、紫外線を浴びることによって体内で作られる。厚生労働省の基準では、成人に必要な1日の摂取量は最低5.5マイクログラム。魚では1匹(約50グラム)を食べる必要があるが、日光浴の方が手軽とされている。

 そこで、同研究所の中島英彰・地球環境データベース推進室長らのチームは、ビタミンD5.5マイクログラムを、日光浴だけで作るための必要時間を分析した。その結果、12月の晴れた日の正午に顔と両手を露出した状態で、那覇7.5分▽つくば22.4分▽札幌76.4分−−と、札幌ではつくばの3倍以上の時間がかかることが明らかになった。

 中島室長は「最近は紫外線を避ける人が多く、慢性的にビタミンDが欠乏する人が多い。日差しの弱い冬の北海道や東北地方では、積極的に日光浴をしたほうがよい」と話している。
(毎日新聞)


体内で必要とするビタミンD生成に要する日照時間の推定(国立環境研究所)