シリア情勢の緊迫を受け、世界の原油相場が上昇している。28日の東京市場の原油先物価格はリーマン・ショック直後の2008年9月下旬以来、約4年11カ月ぶりの高値を付けた。

 前日のニューヨーク・マーカンタイル取引所で、指標となる米国産標準油種(WTI)の10月渡しが前日終値比3・09ドル高の1バレル=109・01ドルと、昨年2月以来、約1年半ぶりに109ドル台に乗せた。

 これを受け、アジアの指標「ドバイ原油」も28日、前日比3・90ドル高の1バレル=112・30ドルと、2月下旬以来約6カ月ぶりの高値に。ドバイ原油と連動する東京商品取引所の原油先物価格は一時、前日比2530円高の6万6750円と08年9月下旬以来の水準をつけた。午後2時過ぎに上昇幅が1日の制限値幅に達したため、取引を5分間中断した。

 また、資源エネルギー庁が28日発表した国内のレギュラーガソリンの全国平均小売価格(26日時点)は前週と同じ1リットル当たり160・2円だった。160円台は4週連続。
(毎日新聞)