29日の日本付近は、北陸を中心に、西日本から東日本にかけて大気の状態が不安定となって各地で大雨となった。朝鮮半島から北陸に前線がのびており、前線に向かって南から湿った空気が流れ込んでいるためで、特に石川県と福井県で激しい雨が降っている。29日午前2時の降り始めから午後5時までの総降水量(アメダスによる速報値)は、石川県白山市白山吉野:228.5ミリ、小松市:197.0ミリ▽白山市白山白峰:159.5ミリ▽加賀市菅谷:121.5ミリ。 福井県勝山市:136.0ミリ▽坂井市三国:118.5ミリ▽大野市115.0ミリ。

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 降り続く大雨のため、土砂災害の危険度が高まっているとして、石川、福井、滋賀の各地方気象台は、土砂災害警戒情報を発表した。石川県では金沢市、小松市、加賀市、白山市、能美市に、福井県では勝山市、あわら市、坂井市に、滋賀県では長浜市が対象。崖の近くなど土砂災害の発生しやすい地区の居住者には、早めの避難を心がけるとともに、市町から発表される避難勧告などの情報に注意するよう呼びかけている。

 北陸地方の前線は30日にかけ、本州付近に停滞する見込み。北陸では29日夕方にかけて、東海では29日夜遅くにかけて、雷を伴った1時間に50ミリの非常に激しい雨が降る所がある。西日本でも日本海側を中心に、30日朝にかけて、激しい雨が降るおそれがある。

 30日午後6時までの24時間に予想される雨量は、多い所で、北陸、東海:120ミリ▽九州北部地方(山口県を含む):100ミリ。