スポーツ界で暴力や体罰、セクハラが問題視されるなか、スポーツ団体で女性理事を増やし、体質改善を図ろうとする動きが進んでいる。

 今年度これまでに行われた役員改選により、日本オリンピック委員会(JOC)と加盟53団体の女性理事の延べ人数は79から100へと約27%増加している。
 女子選手15人から全日本前監督らの暴力行為などを告発された全日本柔道連盟(全柔連)は、創立65年目で初の女性理事が一気に4人誕生。全日本空手道連盟も0から5になるなど、武道系競技の伸びが目立つ。
 日本バレーボール協会では、ロンドン五輪銅メダリストの竹下佳江さん(35)が就任。現役選手としては極めて異例だ。シドニー五輪女子マラソン金メダリストで、JOCと日本陸上競技連盟の理事に就いた高橋尚子さん(41)や、日本水泳連盟新理事の萩原智子さん(33)ら、若手の五輪経験者を起用して、現場の問題点を吸い上げようともしている。
(読売新聞)