スキー場運営会社「神立高原スキー場」(湯沢町)の賃金未払い問題で、同社が解散し、清算手続きに入っていることが分かった。町が先月31日の町議会全員協議会で報告した。清算後は、兵庫県のレジャー会社が運営を引き継ぐ意向を示している。

 町によると、同14日に東京都に事務所がある同社担当の公認会計士から「5日に代表取締役会が開かれ、解散を決定した。粛々と会社の清算を進めていく」と町に電話があった。その後、前社長名で「多額の設備投資による負債が累積し、事業継続ができなくなった」などと解散の理由が記された文書が郵送された。

 来季以降の運営については、福島や長野など全国21カ所でスキー場を運営し、ホテルや外食産業なども手がける兵庫県のレジャー会社「マックアース」が名乗りを上げている。15日には社長らが町を訪れ、スキー場の取得を申し入れた。解雇された従業員は、同社が再雇用する考え。神立高原スキー場は、1986年に開業。事業会社の倒産や撤退を経て、09年から東京の実業家5人が設立し、今回解散した会社が運営していた。行方が分からなくなっていた前社長の所在は確認されたという。同スキー場には町有地約130ヘクタールがあり、町が同社に貸し出していた。
(毎日新聞)