熱帯の高い海水温が一因

 九州から関東甲信にかけての各地が27〜29日、梅雨入りした。平年より4〜11日早く、関東甲信は統計史上3位タイの早さ。気象庁は、太平洋西部熱帯域などの高い海面水温が上空の偏西風を北に動かしたのが一因とみている。

 最新の予報によると、向こう1カ月の降水量は東日本(関東甲信、北陸、東海)と西日本(近畿、中四国、九州)で平年より多い傾向。梅雨期間中は集中豪雨による災害の恐れもあり、注意が必要だ。

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 梅雨は、南からの暖かい空気を持つ太平洋高気圧と、北からの冷たい空気の境目にできる前線が列島付近に停滞。そのため曇りや雨の日が多くなる。
 気象庁によると、太平洋西部熱帯域やインド洋東部の海面水温が高い影響で、周辺で積乱雲が盛んに発生。それに伴って上昇した空気は上空で北側に向かい、平年より早く偏西風を北に押し上げた。前線は偏西風に沿うようにできるので、梅雨入りが早まったとみられる。この状態はしばらく続く見込みだ。
 偏西風自体が持つ波打ちがたまたま重なり、列島付近で北寄りになったことも影響したという。
 ただ、梅雨入りの発表は雨量による基準はなく、それまでの天候と1週間先までの見通しを基に気象庁が判断する。梅雨の入りや明けには5日程度の移行期間もあるため、同庁は再検討し、毎年9月に確定値を発表している。
(共同)

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 【500hPa高度】
 極東域では、ベーリング海でブロッキング高気圧が発達し、日本付近で偏西風が大きく南に蛇行し、日本の東で北へ蛇行する流れとなった。南へ蛇行した領域は負偏差で寒気に対応し、日本付近に強い寒気の南下する時期があったことに対応している。

 【海面気圧と外向き長波放射量平年偏差】
 北日本付近は明瞭な負偏差で、低気圧がたびたび通過・発達したことに対応している。外向き長波放射量平年偏差は、インドシナ半島付近からインドネシア付近にかけて負偏差で、積乱雲の発生・発達が活発だったことを示している。