2日午前8時ごろ、山梨県の中央自動車道の上り線の笹子トンネルの中で壁が崩落し、複数の車が巻きこまれたほか、トンネル内で火災が起き、消防などに入った連絡によると、少なくとも2人が病院に搬送されたほか、車3台が下敷きになっているということ。
 現場の笹子トンネルは、山梨県の甲州市と大月市にまたがる長さおよそ4.3キロの上下2車線のほぼまっすぐなトントルで大月市側と甲州市側の両方の出入り口から現在も白い煙が出ている。
 中央自動車道は現場を挟む山梨県の大月ジャンクションと勝沼インターチェンジの間で上り下りとも通行止めになり、レスキュー隊による救助や消火活動が続いている。


1212021 山梨県警察本部によると、2日午前8時ごろ、山梨県の中央自動車道上り線の笹子トンネル内で壁が崩落したのが警察の監視カメラで確認されている。
 現場付近を通りかかった車のドライバーの情報では複数の車が巻きこまれたほか、火災が起きて黒い煙が上がったという。
 崩落が起きた現場は長さ4.3キロの笹子トンネルのうち、東京に近い山梨県大月市側の出口からおよそ2キロ付近で、東山梨消防本部によりますと、「車3台が下敷きになって火災が起きている」と中日本高速道路から通報があり、レスキュー隊などが発生現場の300メートルほど手前まで進みましたが、そこから先は煙で視界が遮られて前に進めないという。
 NEXCO中日本八王子支社によると、事故に巻き込まれた車に乗っていたとみられる女性2人が、病院に搬送中だという情報が現場から入っていて、けがの程度などは分かっていない。
 また警察によると、午前9時ごろ、トンネルの甲州市側の出口から歩いて出てきた女性1人も病院に搬送されけがの程度は分からないものの意識ははっきりしている。

 現場付近を車で通行していたNHKの記者は、「山梨から東京方面に車で向かう途中にトンネルの内壁が崩れ落ちてきた。自分は通過できたが、付近にいた車が巻き込まれたようだ。トンネル内には黒い煙が上がり、火災も起きている」と事故後の状況を話しており、当時「トンネルの壁が突然、剥がれ落ち、大きな衝撃を受けた。しばらくは何が起きたか、分からなかったが、車の助手席側が大きくへこんでいるのに気付いた」と話している。
 また、崩落現場からおよそ50メートル手前にいた30代の男性は取材に対して、「トンネルを走っていたら天井部分のコンクリートが突然、落ちてきた。大きな音はなかった。そのあと下敷きになった車1台から火が出ているのを見た。恐ろしくなってその場で車を降りておよそ1時間かけて歩いて出てきた。道路は混んでいなかった」と話している。

 東山梨消防本部によりますと、「車3台が下敷きになって火災が起きている」という中日本高速道路からの通報を受けてレスキュー隊などが発生現場の300メートルから400メートルほど手前まで到着しましたが、そこから先は煙で視界がさえぎられて前に進めないとのこと。
 また、山梨県警察本部高速隊によりますと、トンネルの甲州市側の出口では車を乗り捨てて歩いて出てくる人が相次いでいる。
 現場ではトンネル内にある緊急用のスプリンクラーを作動させて消火活動を試みているほか、消防の救助や消火の活動を優先しているため、警察の車両などはトンネルの中に入れない状態とのこと。
(NHKニュースより編集)

 この事故で中央自動車道は、大月ジャンクションと勝沼インターチェンジの間で上り下りとも通行止めになっている。
1212022