『セシウム汚染地図、岩手・長野など6県追加 文科省』

 文部科学省は11日、岩手、長野など6県の放射性セシウムの汚染地図を公表した。岩手県一関市と奥州市、長野県佐久市などの一部でセシウム濃度が1平方メートル当たり6万〜10万ベクレルと周辺より高い場所があった。過去に公表した東北や関東地方の汚染地図も改訂。岩石に含まれる天然の放射性物質の影響を取り除いた。今回公表したのは岩手、静岡、長野、山梨、岐阜、富山の各県の汚染地図。放射線検出器を載せたヘリコプターで9〜10月にセシウム沈着量と放射線量を測った。これまでの分と合わせ1都17県で地図作製を終えた。

地表面から1m高さの空間線量率
地表面へのセシウム134、137の沈着量

 長野、山梨両県から西ではセシウム濃度が1平方メートル当たり1万ベクレル以下の地域が大半。文科省は「福島第1原子力発電所から放出された放射性物質は群馬と長野や新潟などとの県境にある山脈で遮られ、より西には到達しなかったと考えられる」としている。

 汚染地図の改訂では、主に山間部で岩石に含まれる天然のウランやカリウムなどの影響を取り除いた。この結果、新潟県や福島県西部などでセシウム沈着量が従来の地図より減った。地図は文科省のウェブサイト(http://radioactivity.mext.go.jp/)で見られる。


当時の風向きの影響でしょうが、他県に比べて群馬県(特に山岳部)の影響が浮き彫りとなりました。数値的には冷静な判断が必要と思われますが、地図で色塗られると動揺を隠せません。