興味深い記事があったので、3回に分けて内容を紹介する。

 17歳・・・。女性にとって大人でも子供でもない年頃。 反抗期を終え、思春期の最終局面。少女から大人の体形に変わり、ささいなことに過敏に反応する。 この時期の過ごし方次第では、競技によっては選手人生を左右することにもなるかも知れない。そんな年齢をスポーツ界の指導者には「魔の年齢」と口にする人もいるそうだ。

■安藤美姫 選手も悩んだ
 「どう対処して良いか分からず、辛かった」。フィギュアスケートの安藤選手は17〜18歳当時を振り返る。 ちょうど2005〜06年のトリノ五輪シーズンで注目を一身に浴びた時期でもあった。 一方、身体の変化もこの時期と重なり、体重は増え、気持ちのアップダウンは激しく、ジャンプは崩れた。 2連覇中だった全日本選手権は6位に沈み、トリノ五輪も15位。「注目されたストレスもあったと思うけれど、体の変化の時期だったと思う。どんなダイエットをしてもやせなかった」という。

■気づくと体形が丸みを帯びている
 “超”重量オーバー? 昨季のフィギュア界でも、1年前とは別人のような姿に驚かされた選手が何人かいた。彼女たちは17歳、世界ジュニアで優勝したり、五輪で活躍した選手もいたが、多くの選手が精彩を欠いた。 個人差はあるけれど、「毎日見ているのに、気づくと体形が丸みを帯びている」とこぼした体操指導者もいるほど。このように体形が劇的に変わることが多いのが17〜18歳の時期である。 体操も五輪や世界選手権でメダリストになるのは最近では15、16歳か、19歳の選手が多い(17歳の選手もいるが、なってから3カ月程度までの選手がほとんど)。鶴見虹子 選手も17歳になった直後の2009年体操世界選手権で個人総合3位になったものの、翌年の同選手権では21位とまったく振るわなかった。 彼女たちはみんな、一般人に交じったらスリムだが、芸術性採点競技では重量オーバーに見えてしまう。体操、フィギュアのように空中感覚が求められる競技では、体形が変わると感覚も変わるので、修正しないといけなくなる。

アルペンスキーの世界では、体重増加は単純には良い傾向である。ただ、俊敏性が欠くと当然、体重増によって速度、外力が増す分への対応力がついてこないでタイムロスの要素と成りかねない。
特にSLの種目に対して、苦手意識を持ち始めるのもこの年齢を境に増えている。